【情報更新】2021年11月30日
2021年11月30日現在、2回のコロナクチン接種者に対しては強制隔離期間が7日間に短縮されています。
新型コロナウィルスの終息がいまだ見えない中、日本人のベトナムへの入国がビジネス関係者に限り一部認められるようになりました。
日本でのPCR検査と陰性証明、ベトナム入国後14日間の指定場所での隔離等が条件になっています。
このような状況の中、出張や駐在でベトナムに行くことになった方は様々不安があると思います。
- 初めてベトナムに行くのに14日の隔離なんてどうなってしまうんだろう
- 食事が口に合うか心配
- 14日間の隔離がどのくらい辛いのか想像がつかない
- ネットにベトナムでの隔離の情報が無くて困っている
などの不安があると思います。
筆者の同僚数名が8月下旬から9月上旬にかけてこの14日間のホテル隔離を経験しました。
その経験談から隔離生活を乗り切るための必需品をまとめましたので、参考にしていただければ幸いです。
この記事の概要
この記事では単身で出張や駐在でベトナムに来た方々が14日間の強制隔離期間を元気に乗り切ってもらうことを目的にしています。
仕事と睡眠以外の時間の過ごし方にスポットを当てて、準備しておくべきアイテムを紹介します。
今回はベトナム北部のバンドン空港に到着する飛行機で入国し、世界自然遺産であるハロン湾で有名なハロンという地域にあるFLC GRAND HOTEL HALONGに滞在した複数の同僚の経験談をもとに構成しています。
現在は南部のホーチミンに到着するケースもあるので、ホテルの情報は参考程度にお考え下さい。
ベトナムの新型コロナ感染状況
2021年12月4日、ベトナム国内の新型コロナ感染者数は延べ129万人、死者2万6千人となっています。
ワクチン接種回数は累計1億2千万回、そのうち1回目が7千万回、2回目が5千万回です。
2021年10月1日にロックダウンなどの厳しい制限措置が解除されて以降、それまでホーチミン市を中心に新規感染者が出ていたのが、南部を中心としてベトナム全土で新規感染者が出る状況に変わりました。
ベトナム政府がコロナの封じ込めからウィズコロナに転換したこともあり、飲食店などの営業も再開し始めました。
ベトナムへの入国の状況
ビジネス関係者に限定されてはいますが、日本からベトナムへの入国が認められるようになりました。
観光目的での入国はまだ認められていません。
実態としては自分の所属会社、航空会社、旅行会社等の協力の下で、渡航するための煩雑な手続きを行う必要があります。
個人では到底対応できないため、相当ハードルが高いです。
また、ベトナムに入国後、ベトナム政府指定のホテルに14日間強制隔離され、その間にPCR検査を何度か行い、陰性が証明されて晴れて自由の身となることができます。
新型コロナウィルスの感染拡大状況によっては隔離期間や場所が変更される場合があります。
なので、常に最新の情報を確認するようにしてください。
詳細は在ベトナム日本国大使館の情報をご参照ください。
https://www.vn.emb-japan.go.jp/itpr_ja/20200731nyuukoku.html
ベトナム入国後の14日間の隔離生活の具体的な状況
同僚から聞いたベトナム入国後の隔離生活の状況について簡単にまとめました。
- 人との接触を避けるための措置として、空港到着からホテルに入るまでの間に両替や買い物などはできません。
- 空港からホテルへは専用のバスで移動します。
- 隔離施設はベトナム政府により指定されたホテルで、外国人向けの三つ星から五つ星のきちんとしたホテルです。
- 隔離期間中はホテルの部屋から一歩も出られません。廊下に出ることもできません。
- 食事は3食とも使い捨ての弁当の容器で部屋の前に運ばれてきて置かれ、人と接触しない形で提供されます。メニューは選べませんが日替わりです。
- 食事の味付けは日本人にも受け入れやすく調理されたベトナム風の料理が多いです。
食事の例
実物の写真は入手できませんでしたが、毎日下記のようなメニューです。
朝:米粉でできたフォー等の麺料理+パン+フルーツ+ジュースor 牛乳
昼:肉or魚料理+サラダ+白米+スープ
夜:肉or魚料理+野菜炒め+サラダ+白米+スープ+デザート
※ボリュームがあるので、食べる量は自分で調整しましょう。無理して全部食べなくてOKです。
- 部屋でお湯を沸かすことができます。
- ビールなどを注文して買うことができます。
- 3日に一度くらいのペースでシーツの交換や清掃が入ります。
- 洗濯物は専用の袋に入れて廊下に出すと大体は翌日に戻ってきます。
- タオル類は袋に入れて廊下に出すと交換してくれます。
- ゴミは袋いまとめて廊下に出すと回収してくれます。
上記の情報は今回同僚が過ごしたホテルでの状況です。宿泊する施設によって部屋の設備や対応が異なりますので、心配な方は事前に確認しておくことをお勧めします。
同僚の経験談
複数の同僚がこの隔離を経験し、その感想は以下のようなものでした。
- ホテルの部屋が清潔できれいだったのが良かった
- 食事が口に合ったのが救いだった
- ホテルの部屋から一歩も出られないため、精神的にかなりダメージがあった
- 暇つぶしのグッズをもっと準備すればよかった
- 運動不足になった
- 人と話したくなった
- 二度と経験したくない。もう少し期間が長かったら気がおかしくなるかも
人それぞれ感じ方は異なると思いますが、14日間一歩も部屋の外に出られず、部屋に閉じ込められるというのは精神的にかなり疲れるという印象でした。
この記事を読むべき人
この記事はこれからベトナムに渡航することが決まっていて、以下のような方に有益です。
仕事人間で無趣味な方
仕事が趣味みたいなものという方は是非最後まで読んでください。
仕事人間とは言っても、寝ている時間以外ずっと仕事しているわけではないと思います。
隔離期間中はホテルの部屋から一歩も外に出られませんので、普段以上に意識的にリフレッシュする時間を確保しないと14日間持たなくなってしまいます。
仕事の時間とそれ以外の時間のONとOFFの切り替えをしっかりやることが隔離終了後のいい仕事につながると思います。
最後まで読んで参考にしていただければと思います。
アウトドア派の方
仕事や趣味で普段外に出ることが多い方は是非最後まで読んでください。
隔離期間中はホテルの部屋から一歩も外に出られませんので、普段外に出る機会が多い方は運動不足や閉塞感等のストレスを強く感じると思います。
アウトドア派ではない同僚でさえ、14日間一歩も外に出られないのはかなりのストレスだったと言っています。
ベトナムに入国した外国人が隔離施設から逃げ出して警察に身柄を確保され、より厳重な監視下に置かれてしまったという事例もあります。
少しでもストレスを緩和できるようにこの記事を読んで準備していただきたいと思います。
今回のベトナムへの渡航に消極的な方
今回このような状況下でベトナムに渡航することになった方の中には、あまり積極的な感情を持っていない方もいると思います。
例えば移動中にコロナに感染してしまったらどうしようとか、もし感染してしまった場合に移送される病院はどんな病院なのか等の心配があり、できれば行きたくないけど会社の命令で仕方なく渡航するという方です。
人間はやる気が出ないことにあまり積極的に行動しないものです。
おそらく渡航の準備もあまり進んでいないと思います。
ましてや14日間の隔離期間に備えて準備しておいた方がいいものなんて考えてもいないと思います。
私の同僚は早くベトナムに行きたいと積極的に考えている人がほとんどでしたが、そんな彼らでも14日間の隔離はきつかったと言っています。
ですので、今回ベトナムに渡航することになったけど乗り気じゃない方にこそこの記事をしっかり読んで準備していただきたいです。
ベトナムに渡航する方のご家族
家族の中にベトナムに渡航する方がいる場合もこの記事を参考にしていただきたいです。
今回のベトナムの渡航はとても手間がかかります。渡航する本人も日々の仕事プラス渡航の準備でとても忙しいと思います。
隔離期間中一歩も部屋から出られないストレスを、如何に軽減するかということまで考えている時間がない方もいらっしゃるはずです。
もしご家族にそのような状況の方がいらっしゃる場合は、本人に代わりこの記事を読んで渡航の準備を支援してあげてください。
また、渡航する多忙な本人がこの記事を読んだ場合も、渡航の準備を手伝ってもらえるようご家族にお願いしてみてください。
ホテルでの14日間の隔離生活に役立つもの10選
同僚の体験談をもとに、隔離生活を乗り切るために役立つモノやサービスを紹介します。
調味料
醤油やふりかけなどの調味料を持っていくことをおすすめします。
隔離生活中に提供される食事は日本人の口に合うものが多いようですが、やはり日本の味が恋しくなります。
100ml位の小さいサイズの醤油や色々な種類の味がセットになっているふりかけが便利です。
食事は隔離生活中の楽しみの一つでもありますので、提供される食事の味変やちょい足しできる調味料を持参することをおすすめします。
インスタント食品
カップラーメンや味噌汁、コーヒー、日本茶などのインスタント食品を準備しましょう。
食事は3食提供されますが、ベトナムの味付けなので必ずしも口に合うとは限りません。
カップのラーメンやそば、うどん、味噌汁を準備しておけば、日本食が恋しくなっても大丈夫です。
また、仕事中にコーヒーやお茶を飲む方も多いと思いますので、インスタントのコーヒーや日本茶も準備しておきましょう。
少し荷物がかさばってしまいますが、インスタント食品は持っていく価値が高いです。
仮に消費しなかったとしても、隔離明けに会社の現地メンバーに配ったりすれば喜ばれます。
飲みなれたお酒とつまみ
お酒を飲む方限定ですが、飲み慣れたお酒と好きなおつまみを持ち込むことをお勧めします。
お酒を飲む習慣がある方は14日間断酒状態になるとそれもストレスになってしまいますし、適量のお酒はストレス発散やリラックス効果をもたらすからです。
私の同僚は焼酎の720mlのボトル1本と柿の種を持ち込んだそうです。
また、同僚が滞在したホテルでは、割高ですがルームサービス形式で缶ビールの注文ができたようです。
ただし、深酒して体調を崩してしまってはいけませんので、くれぐれも飲みすぎには注意してください。
例えば1日あたり水割りをグラス2杯まで等と決めるなど、ルールを作って守りましょう。
ベトナムに免税で持ち込めるお酒の量には制限があります。
アルコール度数20%以上のお酒は1.5リットルまで、20%以下は2リットルまでです。
タブレットやPC
荷物が増えてしまいますが、私物のタブレットやノートパソコンを準備しましょう。
自由時間で一番頼れるのがタブレットやノートパソコンです。
You Tubeや映画を視聴したり、リモート飲み会やテレビ電話をするには必須です。
会社から支給されているパソコンは私用で使ってはいけないことになっている場合が多いと思いますので、私物のタブレットやノートパソコンを持ち込みましょう。
レンタルWi-fiやSIMカード
事前にレンタルWi-fiやベトナムで使えるSIMカードを準備しておきましょう。
隔離生活を送るホテルには部屋に無料Wi-fiがありますが、たくさんの人が一斉に接続したりするとかなり速度が低下してストレスが溜まるからです。
できればデータ使用量無制限のものがいいと思います。
空港で借りられるレンタルWi-fiやamazonなどでベトナムで使用できるSIMカードを手配しておきましょう。
HDMIケーブル
もし準備時間とスーツケースの容量に余裕があるなら、HDMIケーブルを準備してください。
タブレットやパソコンと部屋のテレビを繋いで大きい画面で映画を見たり、テレビ電話ができるからです。
無くても問題はないですが、持っていると隔離生活の快適度が向上します。
タブレットやパソコンの接続口をよく確認して長めのものを準備しましょう。
動画配信サービス
映画や日本のテレビ番組を視聴できる動画配信サービスの会員登録をしておきましょう。
隔離生活中に持て余した時間を使うのには映画やテレビを視聴するのがいいと思います。
例えばNETFLIXやU-NEXT、Amazonプライム、Huluなどです。
ホテルの部屋のテレビでは日本のテレビを見ることはできません。(NHKワールドはやっているかもしれません)
無料体験キャンペーンをやっているサービスもありますので、自分が見たいコンテンツが揃っているサービスを見つけて登録しましょう。
Kindleまたは本
読書が好きな方はKindleや本を準備しておきましょう。
読書は暇つぶしの定番です。
お気に入りの作品を持って行ってもいいですし、新刊もいいですね。
新しい知識の習得や様々なマインドを強化する本もいいですね。
読書に没頭できる時間がたくさんありますので、是非Kindleや本を準備しましょう。
VPNサービス
VPNサービス業者が提供しているサービスを申し込んでおきましょう。
日本国外から動画配信サービスの日本版を視聴しようとすると、「海外からのアクセスのため視聴できません」といったメッセージが出て映画やドラマを視聴できないことがります。
また、Kindleで日本の本を購入しようとしても制限がかかり、購入できないことがあります。
VPNサービスを利用すれば日本からアクセスしているのと同じ状態できます。なので、問題なく海外から日本版の動画配信サービスやKindleで日本の書籍を利用することができます。
30日間の返金保証が付いている業者もありますので、隔離期間中だけ契約して隔離が終わったら解約して返金してもらうこともできます。
筆者はベトナムからNordVPNという業者のVPNを使ってU-NEXTで映画などを見ています。
返金保証が付いていたのでどんなものか試してみましたが、使いやすかったのでそのまま継続して利用しています。
日本版の動画配信サービスを利用する予定がある方は、海外からのアクセスでも利用できるかどうかを調べておきましょう。
U-NEXTやAmazonプライムなどはできないので、VPNは必須です。
不可であればVPNサービスも申し込んでおきましょう。
運動器具
ホテルの部屋で軽い運動ができるような運動器具を持参しましょう。
隔離生活中はホテルの部屋から一歩も外に出られませんので、運動不足になってしまうことは間違いありません。
外に出てのウォーキングやランニング等の運動はできませんので、部屋にこもっていてもできる運動に照準を合わせて、運動器具を準備しましょう。
お勧めはゴムチューブです。ストレッチや筋トレに使えます。
You Tubeに使い方の動画がたくさんアップされています。
かさばらないですし、比較的安価に手に入ります。
もし普段から使い慣れていて、ベトナムに持ってこれそうな別の運動器具があるのであればそれでもOKです。
運動して汗をかき、程よく体を疲れさせることはいい睡眠にもつながり、生活のリズムも安定しますので是非運動器具を一つ準備してください。
14日間の隔離生活を送る上での注意点
隔離生活という普段経験しないことでただでさえストレスがかかる上に、外国でのことなので、ご自身が思っている以上に心身ともに負担がかかります。
皆さんがベトナムに来る目的は隔離生活が明けた後のお仕事がメインのことですが、まずは隔離生活を心身ともに元気で乗り切らないといけません。
そのためには基本的なことですが、生活のリズムを崩さないように注意しましょう。
隔離期間中は毎日検温し、体調を崩して熱が出たりすると病院に移送される可能性があるからです。
仕事もだらだらと続けずに、メリハリをつけて気分転換の時間を確保しましょう。
また、運動不足になることは間違いないので、You Tubeなどを参考にして運動するのがおすすめです。
適度な運動は質の良い睡眠につながります。
そして深酒や夜更かしなどで睡眠不足にならないように注意が必要です。
大事なことなので繰り返しますが、心身ともに元気に隔離生活を乗り切るために、生活のリズムを崩さないようにしましょう。
まとめ
ベトナム入国後の14日間の強制隔離生活に役立つものを紹介しました。
今回ご紹介したものやサービスは実際に14日間の隔離生活を体験した同僚から直接話を聞いて役に立ったもの或いは持ってくればよかったものですので、信頼度は高いと思います。
ただし、紹介したものを全部準備してくださいと言っているわけではありません。
荷物の量にも限度がありますし、お金がかかるものもあるからです。
ですので、ご自身で何が必要か想像して優先順位をつけ、必要なものだけ準備してください。
少しでも快適に過ごすために予め準備をすることが重要です。
皆さんが無事に14日間の強制隔離を乗り切って、ベトナムでご活躍されますよう心から祈っています。